2011年09月12日

9・11:経産省を人間の鎖で囲もう!1万人アクション

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敵の本丸、悪の巣窟、最後の伏魔殿。

いつものように朝6時に目が覚める。しかし目は閉じたまま、手探りでラジカセにモゾモゾと指を伸ばす。えーと昨日は何を聴きながら寝たんだっけなと、しばし黙考。思い出せないので悔しいけどプレイボタンを押すと、そうだそうだハンク・モブレーの1550でした。朝から「ファンク・イン・ディープ・フリーズ」は胃袋に重いよなあ。起き上がってベランダのカーテンを開けると、9月11日の空も重くて厚い雲に覆われていた。

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風船なんか手に持ったの何年ぶりかしら?

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お巡りさんの拳銃ホルダーにも風船を結びつけてやれ!

日曜日の今日は脱原発デモが都内だけで、新宿の「9.11原発やめろデモ!!!!!」、代々木の「エネルギーシフトパレード」、日比谷の「9・11:経産省を人間の鎖で囲もう!1万人アクション」と、同時に3つも行われてリンダ困っちゃう。あ、リンダは推進派だっけ? 私は新宿に参加するつもりだったが、前の記事でも書いたように今回は「人間の鎖」の一部になりに行く。フランク・チャックスフィールド・オーケストラの「引き潮」を聴きながら、優雅に朝飯のペヤングを食っていたら、小雨が降ってきた。出掛ける頃にはあがったが、念のためカサを持って行く。

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私はこのマークを見ると、いつも「エヘン虫」を思い出す。

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キルティングっていうのかしら奥様?

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内田春菊はどう思っているのだろう?

ところが都営地下鉄三田線の内幸町駅で下車して地上に出ると、空はキレイに晴れていた。まあ人生そんなもんだ。さて集合場所は先月の東電前・銀座デモと同じ日比谷公園だが、集まった人々の年齢層はかなり高い。女子大生と手をつないで経産省を包囲するという私の壮大な野望は、早くもスタート前から打ち砕かれた。まあ人生そんなもんだ。人ごみの間をスイスイ泳ぐように往来しながら、手慣れた感じでビラをまく人たちの姿が目立つ。いわゆるひとつのプロ市民の方々であろうか。片っ端から受け取ってはカバンに詰め込む。おかげで15分もすると私のカバンはビラでパンパンになってしまった。もちろん帰ってからちゃんと全部読みますからね。

さて例によって出発シーンから。

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東電本社をがっちりガードするお巡りさん。おいおい、公務員なら国民を守れよ。

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外堀通りでございます。

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こいつめ。

サウンドカーも無く、シュプレヒコール主体のデモは地味といえば地味だ。途切れ途切れのシュプレヒコールを上げながらデモ隊は東電本社前を通過して線路沿いに右折、新橋駅手前から外堀通りに入り、西新橋一丁目の交差点を右折、すると早くもスタート地点の日比谷公園に戻ってきた。あれ? もう終り? 年齢層に配慮したのか、正味1時間ちょっとの行程だった。少し物足りなかったが、今回のメインイベントはデモではなく、あくまで「人間の鎖」である。それでもゴールしたのが2時過ぎ、「人間の鎖」開始時刻までまだ1時間以上ある。野音前に出ていた屋台でビールを買ってから、木陰でしばし休憩。おととい見たウロコ雲はすっかり秋の装いだったのに、今日はミニチュアながら入道雲まで復活して完全に夏に逆戻りだ。

涼しげな噴水のある「かもめの広場」がゴール地点です。

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ゴール手前の交差点で最終集団を迎撃するお巡りさん。ガレキのひとつも拾ってこいよ。

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お巡りさんを返り討ちにして悠々とゴールするラストのパーカス部隊。このブロックで歩けば良かった。

ここで日比谷公園にある唯一の電話ボックスから、新宿デモに参加しているやつらださんに電話。こっちはゴールしているのに、新宿の方はスタートが遅れてかなり「押し気味」のスケジュールになっているとか。予定のデモコースを直前になって大幅変更されたり、後夜祭を行うアルタ前に不審な工事フェンスを建てられたりと、やはり歌舞音曲を主体にした派手で目立つ「素人の乱」主催のデモは、警察当局や原子力マフィアどもに相当嫌われているらしい(後日談だが新宿デモでは12名の逮捕者が出た。原子力マフィアが本腰を入れて巻き返しを開始した証左だろう)。さて私はというと、ヒマなので公園の「にれの木広場」で行われていた「バスフェスタ2011 in Tokyo」を見学。

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ファミリー客、もしくは男1人という両極端の客層。カップルは皆無。

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東急バス。しかしこうして改めて観察すると、バスもなかなかカッコ良いものだね。

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人気のボンネットバスは、実に愛嬌があって味わい深い顔をしている。

バス好きの子供たちに混じって、ゴツい望遠レンズを装着したカメラで熱心にバスを撮影するマニアの男性がたくさんいた。私も負けじとバスにデジカメを向けていたら、1人の青年が話し掛けてきた。「この◯◯◯のタイプは、福井交通でも採用されている車体なんですよね」「あ、そうですか」「この☓☓☓の型なんて、実は珍しいんですよ」「なるほどねえ」「ボンネットバスは排ガス規制でほぼ全滅したけど、高度成長を支えた貴重な文化財としてもっと残すべきですよ」「まったくですなあ」適当に相槌を打っているといつまでも話し続けそうだったので、適当なところで「じゃあまた」と挨拶してその場を離れた。

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マリン周辺を走る京成バスの連結メルセデスもいた。運転席のチーバくんが見えるかな?

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そうそうバスといえば、
機動隊のオモシロバスもたくさんいたよ!

噴水に戻ると、ちょうど公園から経産省の方に人々が移動を始めた頃だった。私は反対側の車線から庁舎の裏手に回り込み、人の流れを確認する。3時45分、まだ始まったばかりなのに人の列はほぼ経産省のある敷地のぐるりを取り囲んでいた。当初は、果して鎖の「輪」が閉じるかどうか心配だったが、どうしてどうして、これなら2周くらい出来そうな勢いの人出である。マスコミの取材も今まで以上に多い。静かな熱気が経済産業省周辺一帯を包み込む。残念なのは今日が日曜日で休日ということ。事前に「仕事が残ってても9月11日は絶対に出てくるな」とお達しでも出ているのか、1人くらい休日出勤していても良さそうなのに、敷地内や庁舎の窓に職員らしい人影はゼロだ。

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経産省を包囲する人々。

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取材ヘリが上空を旋回していた。

カメラ片手に1周してみましたよ。

「人間の鎖」を1周する途中で、バッタリLさんと遭遇。昨日は3-18という大敗北を喫したロッテ球団様。早坂や井口の悪口を言い合いながら、ここで手をつないで鎖の一部となった。トラメガを持ったスタッフが「はい〜しゃがんで〜!」「はい〜私が通り過ぎたら立ってくださ〜い!」と号令を掛けながら走っていく。照れ笑いしながらそれに従う「鎖」の皆様。確かにぎこちないウェイブだが、上空を旋回しているヘリコプターからは、それなりの動きに見えるのではないだろうか。経済産業省を包囲した「人間の鎖」がゆらゆらと揺れる。壮大な欺瞞と汚れたカネで国民を洗脳しつつ、実は利権と核戦争のためだけに維持されてきた原子力発電所。原子炉はハリボテの御神体、それを仰々しく崇め奉る原子力マフィア。原子力は科学などではなく宗教なのだ。いらねえ・・・20000%いらねえ。

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歩道の内側、すなわち経産省の敷地内に突如出現したテント。

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「逆取材してもいいですか?」というフザケたお願いにも快く応じてくれたIWJの記者さん。

私とLさんのすぐ近くでテント設営が始まった。あれは何だろう? 今日から若者たちがハンストを行うそうだが、その準備かな? 近寄ってみると、テントを設営している人たちと警察官との間で小競り合いが始まった。どうやら警察官がイチャモンを付けてきたらしい。経産省に許可は取ってあると主張するプロ市民の皆様と、そんな話は聞いてないと高圧的に排除しようとする警察官。軽い揉み合いになり、やがて殴った殴らないと剣呑なムードに流れる。しかしここは互いに横綱相撲、押し引き・駆け引きが絶妙で、大事には至らなかったが、先に手を出したのはお巡りさんの方だ。リーダーらしき白髪の警察官が、1人の男性の肩をドンと小突いたのは間違いない。

この騒動を取材していたのはIWJと私だけである。だからどうしたの?

正面玄関ではまだアピールが続いていたが、裏手の方から人間の鎖がジワリとほどけてくる。これ以上何も起きそうにないので、私とLさんは丸ノ内線で新宿に向かうことにした。ウワサに聞いていた通り、アルタ前広場には急造のフェンスが取り付けられていた。6月に行われた新宿デモでは、この場所に2万人の国民が集結して脱原発を訴えた。これに危機感を覚えた「誰かさん」が、今回のデモを妨害するために設置したとされる疑惑のフェンスだ。時間が早いせいか、まだ人が集まっていないので、ひとまずLさんとイッパイやることにする。ちなみに新宿三丁目は、新鮮なモツが売りの、似たような立呑屋だらけになっていた。どれもこれも女子供向けのコジャレた立呑で、しかもバカに高い。

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デモ隊の姿は無いが、オモシロバスが静かに停まっている。

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落書きするならこの紙にどうぞ、とのこと。いまデモ隊は西口公園に向かっているそうだ。

そんな店のひとつでイッパイやってから再びアルタ前に戻ると、機動隊バスに前後を挟まれて肩身が狭そうに駐車している選挙カーの上で、次々と大物ゲストのアピールが行われている最中だった。そして2万人とまではいかないが、結構な数の群衆が雄叫びを上げている。やがてジンタらムータの演奏が始まると、頭に血が上ったLさんが脇目もふらずに最前列へと突撃。さすがは熱心なファンである。ここで我々はお別れ、しばらく見物してから私は帰ることにした。すると、まるでアルタ前広場への立ち入りを禁ずるかのように、「一方通行」というウソ情報の看板を持った警察官がヨドバシカメラ周辺でにらみを利かせている。

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なかなかの盛況ぶり。

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東京オリンピックの日本選手団みたいなカッコウの福島瑞穂さん。

いとうせいこう氏のポエトリーリーディングがやたらとカッコ良かったYO!

ある一般の若者が「そっちは通れないんですか?」と警官に訊ねる。警官は「あそこに700人くらい人が集まっているので通れませんよ」と答え、さらに「地下街に行くのなら、向こう側を迂回してください。ご迷惑をお掛けして申し訳ございません」と、一般人に対しては妙にバカ丁寧。まるで「あそこで騒いでる連中はサヨクで反日で非国民のキチガイなんで申し訳ございません」とでも言いたげだ。いまあそこで日本国民の当然の権利を行使しているだけのデモ隊だって、一般人なんだけどね。

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黄色と黒のねじりん棒をはめたコーンまで設置して、一般人を追い返すお巡りさん。

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実際には一方通行じゃないし、強制力もありません。公道はキミたちのものかい?

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一般人を近寄らせないために、例の黄色帯で誘導までしていた。ガレキ拾ってこいよ。

というわけで、次回は9月19日に明治公園で行われる「さようなら原発 5万人集会」に行く予定。


9月13日追記

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件のテントはやはりハンストの若者用だったそうです。引用元:http://twitpic.com/6js00y


posted by やきとり at 10:30| Comment(10) | TrackBack(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 人間の鎖。朝飯が遅くてぐずぐずしていたら3時近くになってしまったので、行くのを断念しました。
 新宿や原宿辺でデモ隊を追いかけるのもめんどくさそうなので明治公園に行ったら、がらがら。脱原発、反原発のうちでもエコ系の催しみたい。そのうちデモ隊が到着しましたが、いたってまったり系のデモみたいです。
 
 知り合いと会ったので、かたらって新宿へ。そちらもデモ隊が来る前についたので歩道最前列で駄べっていたら、デモの先導車が横付けしたので、トークも演奏もかぶりつきで見ました。
 晩飯を食べたら、エントリーあげます。
 

 
Posted by kuroneko at 2011年09月12日 14:15
やきとりさんはマイペースでがんばってますね。僕は急に始まった仕事(超肉体労働)でぼろぼろになっております。こうして人は何かに対抗する力を失っていくのか。東電より理不尽な現場監督って・・。
Posted by かめきち at 2011年09月12日 19:36
お疲れ様でしたっ!!
神戸パレードの模様を自ブログにあげときました。
そう、パーカス部隊は最高っす。
地方は地方でお前の村の踊りを地道に踊り続けますことよ奥様。
キープオンロッケンロール。
Posted by なめぴょん at 2011年09月12日 21:16
引き潮は、マウントバー二ーなのだ!レポートはユウモアがたくさんで面白い…パソコンないから少し親指くたびれた。
Posted by 介護員 at 2011年09月12日 22:57
>kuronekoさん
うれしい誤算というか、鎖はアッサリ繋がりました。その気になれば本当に2周できたと思います。エネシフの方は「ロハス」っぽい奴が多いと聞いたので、次回はそっちに参加して劣等感のドロ沼に首まで浸かってみたいです。「パレード」という言葉がいかにもアレで、さすがは東電の広告出稿率No.1&原発大推進雑誌「ソトコト」愛読者どもだなこのやろう!

>かめきちさん
早く仕事探さなきゃなあと思いつつ、全然焦ってない私は、早くも「失業力」が付いてきたようです。かと言ってアパートの一室にこもっていると腐っていきそうなので、なるべく外のイベント等には参加しようと思ってます。もちろんカネの掛からないイベント限定ですが。

>なめぴょんさん
祭りは楽しいです。で、同じ阿呆なら踊らなければ損でございます。心配なのがハンストの若者たち。正直21世紀にハンストはいかがなものか、と思わないでもないですが、魂の叫びをストレートに表出できるのは、若いうちだけ。ここは「ガンバレ」と言いたいです。

>介護員さん
チャックスフィールドの「引き潮」が入ったアルバムは海にちなんだ曲集で、なかなかの名盤です。ペヤング、うちわ、イージーリスニングの取り合せは、夏向きで良いですよ。一応もう秋だけど。
Posted by やきとり at 2011年09月13日 11:07
>カネの掛からないイベント限定
10月1日(土)昼過ぎに津田沼のショッピングモールの広場で、斉田佳子さんがライブをする由。2ステージやるとか。まあ、好みではないと思いますが、多分タダですから。
Posted by L at 2011年09月13日 21:44
 9・11の新宿アルタ前のエントリー、ようやくあげました。

 これから、反原発夏祭りから、反原発秋祭りへ移っていくのでしょうが、参加者数はどうなるんですかねえ。

 誰かわた飴の機械をレンタルして、集会で配るなんてことしないかな?
Posted by kuroneko at 2011年09月14日 15:29
>Lさん
ほほう全然知らない人ですが、気が向いたらユニオンついでに寄ってみます。ただ10月はどこにいて、何をやってるか分りませんが・・・。

>kuronekoさん
後夜祭は思いっきりかぶりつきですね。この人が噂のキヨシロー夫人? 人数は次第に減るでしょうね。警察の不当逮捕大作戦も効果をあげそうだし。
Posted by やきとり at 2011年09月15日 08:16
この日の柄谷行人のスピーチが良かったらしいですね。

柄谷「私がデモに行くようになってから、色いろな質問を受けます。それは、たいがい否定的なものです。そのひとつは「デモで何が変わるのか? デモで社会は変えられるのか?」というものです。私はこう答えます。もちろん、デモで社会を変えることはできる。確実にできます。なぜならば、デモをすることで、デモをする社会をつくれるからです。」
http://www.youtube.com/watch?v=ylWQlrHQ4Gk#t=1m
Posted by MasaruS at 2011年09月18日 15:05
カラタニコージンの話には間に合いませんでしたが、後でテキストを読んだらケッコー感動しました。すなわち「もう一度基礎から作り直そう。今からでも遅くない。作り直せる」と愚直に訴える姿勢、あの年齢でなかなか言えるものではありませんね。一方、晩節汚しまくりで残念な人になってしまったヨシモトリューメーとは違うなと。娘はロハスだし、2代続けて残念な結果に・・・。
Posted by やきとり at 2011年09月18日 23:18
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