2011年10月19日

エデンの園

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IL GIARDINO DELL'EDEN/STELVIO CIPRIANI(Qartet)/2011

80年前後に制作された日伊合作ソフトエロ映画シリーズ中の1本。以前紹介した『エーゲ海に捧ぐ』(79年)と、『窓からローマが見える』(82年)は共に池田満寿夫が原作・脚本・監督を務めるが、その間に公開された本作『エデンの園』(80年)のみ、増村保造がメガホンを執っている。
『エーゲ海』がエンニオ・モリコーネ、『ローマ』がポール・モーリア、そして本作『エデンの園』のスコアはステルヴィオ・チプリアーニが、それぞれ担当している。この手のエロ劇伴なら、巨匠モリコーネよりもチプリアーニの方が適役だ。有名な『ラスト・コンサート』のサントラを彷彿とさせる、美しいメインテーマの1曲目。アコギのカッティングが爽やかなポップなフュージョンに、あざといまでの美メロ(実は1曲目と同じ)を被せてくる2曲目。またもやストリングスとピアノが躍動する『ラスト・コンサート』風のイージーリスニング3曲目。ベースとアコギが繰り出すシリアスなリフに乗って、シンセとピアノが妖しくも美しいメロディを奏でる4曲目。ソロハーモニカによるメインテーマの変奏5曲目から、シルクのようなストリングスが加わって静かにエロを演出する6曲目。

さらにピアノが引き継いで盛り上げ、責め立てる7曲目。ああイクイク! モヤの向うにうごめく男女のアラレもない姿。見えそうで見えない! ああんジレったい! まあ気持ちは分るがここは冷静に、この時代ならではの寸止めソフトエロサウンドを楽しもう。サックスとシンセがテーマを奏でるポップなフュージョン8曲目は、曲調と無関係に奥の方で身をよじって悶え続けるエレキギターが変態チックだなあ。以上11曲がLP時代の本編。CDにはさらに12曲のボーナストラックが入っている。おそらく劇中でBGMとして使用された断片だと思うが、軽快なディスコファンクの13曲目、エレピとハーモニカが奏でるテーマの上空をストリングスが舞う14曲目など、これまたフュージョン的な演奏ばかりで、むしろ本編より聴き応えがある。弛緩、劣情、微熱、退廃まみれの、ひたすらヌルい全23曲44分。


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posted by やきとり at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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