2014年01月02日

夜のNHK

12月28日の話である。

21時前、アパートに帰宅したら暗闇の中、隣(5年前に仕事をリタイヤした小林さん・女房子供なし)の部屋の前をこそこそと嗅ぎ回っている怪しい男(30代半ば)がいた。「すわ泥棒か」と、自分の部屋の前に立ってそいつを睨みつけると、腰をかがめて寄ってきて「こちらの部屋にお住まいのダンナさんですね。あ、NHKです。いまテレビを視聴できる機器の調査を行っています」と言う。

なるほど、郵便局で使っている物より余程複雑で意味ありげな携帯端末を首から提げているが、社員証や、身分証明書等の提示は無い。私は即答「テレビなんかずーっと昔に捨てたよ」「あー、ではワンセグとか視聴可能な機器はお持ちでは」「パソコンは持ってるけど10年近く前のやつだし見れないよ」「あとケータイとか」「ケータイは一昨年、仕事で仕方なく買わされただけで、アイ?モード?とかも契約してないし、俺は世捨て人というか、世から捨てられた人?みたいな?まあ変な人間だから、テレビもケータイも大嫌いなんですよ」「あー、そうですか・・・では、こちらのお部屋にはテレビが受像できる機器が無いということで、登録させていただきます」「登録って何?」

「いや、はい、あの」「だいたいNHKって安倍晋三の言いなりでしょ」「あ、ああ・・・」そこで男は「はい・・・確かに・・・」と少し黙る。「マスコミなんだからさ、権力をマトモに批判してくれればテレビも買うしNHKも見るし、もしかしたら受信料も払うよ。見てないから詳しく知らないけど、いまのNHKって、まるで大本営らしいじゃん」「・・・はあ」「まあ、あなたもバイトでしょ。俺もバイトだけど」「はい」「帰ったら偉い人に言っといてよ」「あ、分りました」男はペコリとひとつ会釈してから、首に掛けた端末を何やら操作しながら立ち去る。あれはドアの前で音を聞いてきたんだろうな、部屋の中からテレビの音が聞こえるかどうか。まあ、そんなことより明日も忙しいし、早くイッパイ飲って寝ないと。部屋に入るとドアの内側に、さっきの男が投函したと思しきチラシが落ちていた。
posted by やきとり at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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